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平沢進・P-MODEL等のニューウェイヴと私の日常を……

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2015.05.25 Monday

アーバンギャルド「少女KAITAI(TAI版)」(2015年)全曲感想

JUGEMテーマ:音楽

 
過激で!!アングラで!!血生臭い!!あの頃の彼らが帰ってきました!!!!!

アーバンギャルドでライブ会場限定自主制作CD!!
少女KAITAI!!!!!!!!!


こちらのCDはライブ会場限定なので一般流通がありません!!なので、もう本当にやりたい放題で過激なんです!!特に注目して欲しいのが"歌詞"です。自主規制と言う名の大人の事情があるのか知りませんが、メジャーデビューしてから、どうも窮屈そうだった天馬さんの作詞。それが今回は規制一切無しです!!解き放たれています!!インディーズの頃を思い出す過激な内容に題材。もう聴いているこっちがヒヤヒヤするくらい最高です。社会批判を歌ってこそがニューウェイヴだと私は思ってますので、本当に感激しました。あの頃のアーバンが帰ってきた!!って感じですね。いや、しかしメジャーに行ってからのアーバンは、私個人としては"物足りない"と感じることが多くて、変わってしまったのかなと思っていたんですが、これを聴けばそんな考え一発で吹き飛びます。"物足りない"なんて言葉は全く浮かびませんでした。むしろ、メジャーで発売された作品がどんだけ規制されてたんだ?と怒りと悲しみが湧いて来る程です。もう知名度も上がったし、インディーズに戻っちゃえばいいのに。とか思ったりして♪


さて、収録内容についてですが、こちらのミニアルバムは2種類ありまして、メンバーがそれぞれ作曲したものが4曲とリミックスが1曲入っています。このリミックスがバージョンによって内容が違いまして、KAI版は「生まれてみたい YOKOTAN REMIX」,TAI版は「都会のアリス 戸田宏武REMIX」となっています。1曲しか違わないのに、2バージョン出している所がセコいと思いました。このアルバムの唯一の欠点は、そこですね。「この曲を一人でも多くの人に聴いて貰いたい」と言う姿勢なら、こういう売り方はしないと思います。加えて、私みたいな社会人ならまだしも、主なファン層である10代〜20代前半の娘達は、まだそんなにお金も持って無いだろうし、1600円を2枚買わせるのは優しく無いな。ファン思いじゃないな。と感じました。もう!!こんな素晴らしい作品なんだから両手放しで褒めさせてよ!!!!


でわ、CDの内容について思ったこと書いていきます。ちなみにここから先は、私が買ったTAI版の感想になります。



まず、タイトルの「少女KAITAI」なんですが、最初はクラフトワークの「人間解体」のオマージュなだけかと思いきや、歌詞とインタビューを読んでるうちに「少女懐胎」や「少女買いたい」にも取れるのでトリプルミーニングなのかもしれません。

そして、TAI版のジャケットです。女子高生たちがウサギのぬいぐるみの山にアーバンのロゴである"血の丸"が描かれた旗を刺そうとしている画になっています。一見すると、「可愛い♪」で終わりそうな感じですが、何か既視感があります。そうなんです、気付いた方も多いと思いますがこのジャケット、太平洋戦争の「硫黄島の戦い」で撮られた写真と構図が同じなんです。これが何を意味するものなのか。背景も薄黒いだけで建物が映っていません。気になる。山積になって踏まれているウサギのぬいぐるみも、頭だけになっていたり、腹が割かれて胃や腸が飛び出したりしています。また、うさぎの色はピンクです。ピンクは血の色。これを人間に置き換えたら恐ろしいものですが、実際に戦争中にはこのような光景は日常的だったようです。6人居る女の子の一人だけランドセルを背負っています。女子高生なのに。端的ですが、これはP-MODELの2ndアルバム「ランドセル」を想起させます。天馬さんがP-MODELの中で一番好きなアルバムだと言ってますし、インディーズ作品と今作にはオマージュである「このCDは可能な限り大きな音で聴いてください」の表記もあります。「ランドセル」と言えば「リトルボーイ」に「ミサイル」ですよね。今作の「原爆の恋」にも繋がります。何よりP-MODELのランドセルは一見するとピコピコカラフルな作品ですが「LANDSALE」と英語表記して「売国」と読ませる程に強烈なメッセージを持った作品です。今回は、それを目指すと言った意味かもしれません。全然違うかもしれません。ただ一つ言えるのは。これをキッカケに戦争(戦争反対)についての興味・関心を持って欲しいと思っているのだけは確かだと思います。特に、私を含む若い世代。


でわ、全5曲、感想を書いていきたいと思います!!

#1.コインロッカーベイビーズ 作詞:松永天馬 作曲:浜崎容子・大智
コインロッカー幼児置き去り事件を題材にした村上龍の小説をモチーフに、コンピューターと言う名の箱に閉じ込められた現代の子供たちを外へ解放してあげたいと言う内容。サビの「子どもをつくろうよ」はリアルに触れる為に相手に発する言葉。〜All Aboutのインタビューより要約〜

芯の強さと透明感そして堅実さを漂わせるミディアムテンポなテクノ真面目曲。キラキラしたシーケンスとピアノに併せて歌われるよこたんボーカルのAメロは、とてもおごそかで綺麗。そこに電子的なドラム音が加わり、曲にパワーが徐々に満ちてくる。Bメロではピアノが聖なるシンセ音に変わり、若干落ち着く。そして現状を確認し未来に希望を見つけ。その瞬間に超ワープ。暗くて狭いコインロッカーから飛び出し、光のサビへ。「だ!か!ら!ベイビ!ベイビ!子供を作ろう!作ろう!作ろうよ!!」エネルギーが満ち満ち、地に足が付き、未来に向かって歩き出す!!って感じの光の四つ打ちサビ。このサビで天馬さんのボーカルと瀬々さんのギターが加わり、おおくぼさんのピアノもシンセもガチッとハマります。よこたんを囲むこの陣形、なんて頼もしいんだろう。メンバーの入れ替わりが激しかったアーバンですが、これで大丈夫だなと思える瞬間です。しかしまぁ、なんて愛に満ちた強いサビなんでしょう。普通に泣けるわ。真面目なテンションの天馬さんの歌声って、ギャップもあって本当にグッっと来ます。さすがリーダー。それと、今作は、名ドラマーである鍵山さんが脱退されたこともあり、ドラムがシーケンスになっています。"バンド感"を増幅させてくれる生ドラムが無くなってしまい残念に思っていましたが、それが逆にインディーズ期を思い出させ、"テクノポップ"に戻る手助けにもなっているように思いました。いや、しかし良い歌だわ。


#2.原発の恋 作詞作曲:松永天馬
この歌は、反戦歌のつもりで書きました。原爆や原発は人間の手に負えないものだと考えています。向こう見ずな恋のように。我々はそれに翻弄されてはならないし、恐れずに対峙していかなければならないのです。〜All Aboutインタビューより抜粋〜

「ピカッ!ピカ!ピカ!ドンドンドンドン!!」と言う明るいサビから歌いだされるこの曲。初めて聴いた時、「すげぇ.....(・_・;)」と固まってしまいました。そして、"この内容を軽く扱ってたらファン辞める"と厳しい目で曲を聴きました。正直言って、最初数回聴いた程度では、「原爆」を「恋」と交えて歌っているので、どう言った意図の内容なのかハッキリ分かりませんでした。しかし、間奏のシンセフレーズにOMDの「Enola Gay」が使われていることに気付き、これだけは分かりました。「これは反原爆曲だ。」一安心。その後、上記のインタビューを読んで更に一安心。さて、「反戦歌」と分かった上で、歌詞を読んでみると、もう凄まじいまでの社会批判と皮肉の嵐です。これは素晴らしい。やっぱり、アーティストたるもの、これくらいのことをやって貰わにゃ困る。その思い、しかと受け止めた!!って感じです。私の心の中で、OMD「Enola Gay」,クラフトワーク「Radioactivity」,ステルスマン「原子力」の並びに置かせて頂きます。さて、ここで大切なのは、良い曲だな。で終わらせないことです!!せっかくアーバンがキッカケを作ってくれたのですから、アーバンギャルもギャルソンも、その他ファンの人も、「戦争」や「原発」について改めて勉強しましょう!!知らなかったでは済みません。取り返しのつかないことが起きる前に!!

曲の感想です。このアルバムの中では一番好きな、テンションの高いアップテンポニューウェイヴソングです!!爆弾が落ちて来た様な電子効果音が鳴ったかと思いきや、いきなりサビ「ピカッ!ピカ!ピカ!ドン!ドン!ドン!ドン!!」これが悲しい程にキャッチーで、ちょっと作ったよこたんの声とベストマッチ。複雑な気持ちになります!!アップテンポな演奏でイントロはシンセソロです。Aメロに入るとギターがメインに、歌詞を歌った後に入る「ポコポコポコポコ」はおそらく「Enola Gay」のオマージュ。とにかくバンド感とスピード感が溢るるニューウェイヴ。Bメロはゆったり、星の様なシンセとピアノで回想を歌います。「あの日、外に出なければ あなたと出会わなければ わたしのままでいられたの」これ、恋の歌と思えば聴けるけど、原爆の話と思うと聴いていられません。ふー。しかし、事態は起きてしまって、もはや後の祭りの激しいサビ「ピカッピカピカドンドンどこまでも 原爆の恋が止まらない」。なんて盛り上がるサビなんでしょう。悲しい。そして、サビ後に繰り返される「ピカッピカピカドンドンドンドン」はボーカルにエフェクトが掛かっていて普通の人の声と変わってしまったことを連想させます。しかし、曲は止まらない!!全然止まらない!!GENPATSUの恋も止まらない。2番が終わると間奏のギターソロ。その後、先ほど書いたとおり「Enola Gay」のフレーズを用いたシンセソロ。明らかに気付いてくれと言わんばかりのミスマッチ感が気持ち悪くて心地良く、ニューウェイヴが溢れ出ています。凄い曲だ。しかし、凄いだけで終わらせて良い曲では無い!!ちゃんと思い伝わりました!!"アーバンギャルド"は、この内容を歌える貴重な存在だ!!惚れた!!


#3.ファンクラブソング 作詞:松永天馬 作曲:おおくぼけい
「宗教」と「ファンクラブ」を重ねた曲。これまた際どいモノを書いたな(汗)と言う印象です。サビでは、「ファンクラブ」と言う言葉に併せて「ファンナティック・ラブ=狂信的な愛」と言う言葉を使っています。語源そのままとは言え、やはり上手いと感激してしまいました。また、「十字架マークのライブハウスからミサイルの花束届けて」と言う歌詞には思わずゾクッとしてしまいました。ほんとにこのアルバムは天馬さんの作詞が無双モードで痺れます。あと、全くの余談ですが、アーバンのファンクラブの評判あまり良くない様なので、それも改善されるといいですね。

新メンバー、シンセ担当おおくぼさん作曲です。今までのアーバンに無かったミディアムテンポのダンサブルテクノナンバー。基本的にドラムが四つ打ちでグングン。そして全編ツインボーカルです。神を呼び出すアジア儀式風の音が鳴ってから曲が始まります。イントロからいきなり凄いソリッドでバッキバキなシンセソロ、なんて攻め攻めなんだ。歌い始まり、淡々とかつリズミカルに歌われるAメロへ。シンセは止みギターがフリーダム。Bメロに行くとシンセが目立ってきますが、まだまだ静か。そしてサビで一気にギターとシーケンスの音が溢れ出て、一面ダンスフロアに!!こんなにダンサブルな曲は今までのアーバンには無かった!!そして、間奏がまさかのDJ風で驚き!!スクラッチ等々が炸裂です!!これも今まであんまり無かった演出。3番のサビでは、よこたん&天馬さんのボーカルの間から、まさかの第3ボーカルが出現します!!またしても今までに無かったパターンですが、これは個人的にあんま好きじゃないかな。そして、3番の大サビはもう大層なシンセ音が鳴り響き、さながら宗教です(笑)。あの第3のボーカルが無かったらかなり好きだったんだけどなー。


#4.いちご売れ 作詞:松永天馬 作曲:瀬々信
ギターが目立つアップテンポ青春ロック&掛け声キャッチーバンド曲。かなり好きです。生音っぽいドラムに載せてギターが爽やかに演奏される気持ちの良いイントロ。そこから入るゆったりAメロ、前半は、よこたんのボーカルはエフェクト(オートチューン?)が掛かってます。後半は8ビートになり加速、もうエフェクト掛かってません。おや?っと思っていると、スピーディーなまま今度Bメロは天馬さんがエフェクトボーカルです。そして、生声よこたんと交互に掛け合い歌います。ここが気持ち悪くて良い(笑)。そしてサビでスピーディー4つ打ち裏打ちへ!!ボーカルは2人とも生声で伸びる様にかつコブシを入れてJ-POP的に歌います。いやはや、シンセも加わってキャッチーで勢いのあるメロディ、これが盛りあがらない訳無い(笑)。そして大サビです。「いちにのさんしで いちご売れ!!いちにのさんしで いちご売れ!!!!」よこたんのメルヘン声と野郎共の野太い声の応酬ですよ、良過ぎ(笑)。ここ絶対にライブで盛り上がるとしか思えません(笑)。もうホントにこの曲ね、ジャンルのリレーが綺麗に決まってる感じが凄い良いの!!「青春ギターロック」のイントロから「デジタルなテクノポップ」メロに繋がって「キャッチーなJ-POP風」のサビで盛り上がり、最後に「勢い任せ過ぎるキュートニューウェイヴ」の大サビで大爆発!!この流れね!!いやー最高(笑)。ちなみに間奏では、いつもの天馬さんラップもバッチリ入ります♪いやはや、ほんとオススメ曲です!!余談ですが、どことなく「コミック雑誌なんかILLかい」に雰囲気近い気がするのは、私だけでしょうか。

さて、歌詞の方なんですが、この曲、どういう意味なんでしょう?インタビューにも載って無かったし。単純に女の子への恋愛応援歌にも聴こえますが、この並びでそれは無いでしょう。気になって調べたところ「いちご」は援助交際の隠語で「15000円」、「売り」はそのまま「援助交際」と言う意味らしいです。歌詞にある「スプリングセールだ いちご売れ」だと「売春だ 15000円で援助交際しろ」とも読めるけど、なんだかそんな内容では無い気もする。こういった問題について考えるキッカケ作りだけして終えているのかもしれない。ちなみに個人的に「そうだね かわいそうだね かわいくなけりゃ かわいそうも言われないね そんなの悲しいね」と言う歌詞がエグイなと思いました♪


#5.都会のアリス 戸田宏武REMIX ※TAI版のみ収録
ベストアルバム「恋と革命とアーバンギャルド」に収録されている私の大好きな曲が、戸田さん(FLOPPY,新宿ゲバルト)によってアレンジされるってんだから期待しない訳にはいきません!!と言うことでコチラを購入しました。いやはや、内容については今から書きますが、超好きです!!

曲の開始と同時に、いきなり聴いたこと無いメロディで電子音の嵐・嵐・嵐です。凄いアップテンポだし、原曲思い出せないくらい8ビートで突っ走ってます。ヤバいです(笑)。イメージとしてはロックマンの空のステージとかにありそう(笑)。それのバグMIXって感じでヤバいです(笑)。Aメロ歌い始めるも、よこたんのボーカル以外に原曲の面影無し(笑)。そんなのお構いなしで暴れ電子音の嵐がビュービュー吹いていて吹き飛ばされないのに必死(笑)。ときたま原曲の欠片が飛んでくるんですが、細かく分解されてる&瞬時にどっか飛んでっちゃうので思い出すことは不可能(笑)。このカオスにもちょっと慣れてきたかな?と思いきやAメロからいきなりサビです(笑)。Bメロ何処行ったんだよ(笑)。そしてサビ、もう電子音と言う台風に巻き込まれた被害者状態です(笑)。頼みの綱だった安定した8ビートすら暴れフィルインでグッチャグチャです(笑)。なのに3番では急にジャズ喫茶にでも来たかの様なおしゃんてぃー&のすたるじーな雰囲気に(汗)。一安心した所で、すぐに電子音の嵐に吹き飛ばされて戻されます(笑)。あー、台風通り過ぎたんじゃ無くて台風の目だったんだー。みたいな(笑)。そしてそのままやりたい放題やって、ゲームの電源切ったように"ブチッ"っと急に終わります。残されたのは、かき乱された私の心のみ。って感じで、めちゃくちゃ良いです!!KAI版は聴いてないので分からないですが、TAI版は買って損なしです!!


総評:くれぐれも、歌詞カードのココだけは読み飛ばさない様に!!

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※追記※
松永天馬twitterより引用 2015/5/25

今日は広島で「原爆の恋」を演奏した。
戦争が起こる事を想像できる者だけが戦争を止める事が出来ると思っているよ。
おやすみなさい。

 

2017.09.18 Monday

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コメント

KAI版も買って損無しですよ。
よこたんのリミックス力を舐めちゃいけません。
2015/05/25 3:29 PM by 通りすがり
通りすがりさん コメントありがとうございます♪

やっぱりよこたんReimix曲も良かったですか!!
なんだか、売り方がショックで意地になって買わなかったんですよ(汗)。地味に後悔しています(-_-メ)
2015/05/25 9:06 PM by ミミ

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