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平沢進・P-MODEL等のニューウェイヴと私の日常を……

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2014.02.01 Saturday

Aunt Sally 「Aunt Sally」 全曲感想(1984年)

JUGEMテーマ:音楽

 
買ったばかりでよく知らないのですが、とにかくお勧めしたいバンドです。

Aunt Sallyで「Aunt Sally」!!!!

 

アーント・サリー


79年に今作でデビューしているので、P-MODEL・ヒカシュー・プラスチックス等の80年代ニューウェイヴ世代と同じくくりで紹介されることが多いみたいなんですが、比べると断然暗いです。そして不安定で怖い。かつ哀愁と切なさも漂わせる。でも、どっからどう聴いてもニューウェイヴ。なにこれ、痺れるんですけど。そんな印象です。凄い良い。

メンバーは、ボーカル・ギター・ベース・ドラム・キーボードの5人みたいです。ホントに、歌もバンド演奏も一見すると凄い下手なんですけど、何度も聴いてるうちに「おや?本当は上手いんじゃないか」って思えたりもして不思議です。下手なのがいい味出してる【ヘタウマ】という表現がありますが、本当は上手い人達が狙ってそれをやっているような気配がぷんぷんします。だって、どの曲も凄い完璧なんですもの。特に女性ボーカルの「phew」さんの歌い方ね。声はそこら辺に居そうな暗い女の子の感じなんですが(でも唯一無二感が凄い)、音を外したり、不安定だったり、語尾だけ裏返したり、囁くようだったり、一定だったり、投げやりだったり、高速だったり、まぁー独特。と言うかニューウェイヴっぽい歌い方の先駆けにも思えます。工夫・色付けがホントに凄くて驚きます。

ちなみに歌詞カードに載っている解説文は6ページにも渡り、戸川純ちゃんが書いています。彼女もこの魅力的なバンド、特にボーカルに影響を受けた1人だそうでして、思いがたっぷり詰まった内容になっております。読み応えたっぷり。てか、初めてこのCD聴いたときに「あれ?戸川純ちゃんじゃん。」って思っちゃったくらいに影響受けてます(笑)。そんな楽しみ方もありますね。

どの曲も暗くて、寂しい、モノクロの雰囲気が漂っているんですが、曲毎のアプローチの仕方は、かなりバラエティ豊かです。なんかもう一枚でベストアルバムか!ってくらいに濃い。ホントに全然違う種類の曲達が集まっています。ほんと聴いて驚きますよ。



余談ですが、数年前に買った「初音ミク sings NEWWAVE」と言うボカロコンピに「Aunt Sally」のカバー曲も入っていたんで、名前は知っていたんですよ。でもそのカバーが不気味で、以後オリジナルアーティストの方には手を付けなかったんですよねー。他に収録されてた知らないバンド「チャクラ」「SPY」「ポータブルロック」等は取っ付きやすくて、すぐCD買ったんですが、「Aunt Sally」だけは怖かった(笑)。でも、買ってみたらどのバンドよりも凄い好きって言うね。私と相性良いみたいです(笑)。


・戸川純ちゃんが好きな人
・P-MODELで言うと「ポプリ」「パースペクティヴ」が好きな人
・ヒカシューで言うと暗い曲が好きな人
には特にオススメかもしれませんね。暗いニューウェイヴってカッコいいぜ!!



でわ、全11曲感想です。

#1.Aunt Sally
初音ミクもカバーしたアルバムタイトル曲。タムメインの不安定なフレーズが繰り返される中、ベースと低いキーボード(?)が暗いメロディを奏でます。そして両側からギター。左はかろうじてキチンと弾いてますが、右側はメロディもリズムもめちゃくちゃにチロチロ弾いてます。で、息を吐きながら投げやりなボーカル。それがずーっと繰り返される。一見すると、ただの暗い不協和音ですが、これがめっちゃカッコいい。数年前に聴いた時は怖くて理解出来なくて碌に聴けもしなかったのに、今回は始まって2秒で「このバンド好きだーーーー!!」ってなりました。不思議。6分半もあります。「おはよーーあーんとさりーはしいておいでー」「どうでもいいわーどうでもいいわー」ヤバい。息吐きながら歌ってるみたいって言ったけど、鼻詰まってそうな感も。ニューウェイヴ好きじゃない普通の人が聴いても良さ分かんないと思うけど。凄い好き。


#2.かがみ
まさかの口笛ソロから始まったと思いきや即座に舌打ちされて曲が始まります。跳ねたリズムに明るいキーボード音と明るいギター。前の曲と全然雰囲気が違います。まず、ちゃんと演奏してる。何て言うか、夕暮れの帰り道をブンブン手を振ってスキップしてる少女が歌ってそうな曲です。ボーカルもホント道で適当に歌ってるような感じです。サビの「to to to be to to to be to to to be to be」を、適当に「とっととびとっととびとっととびとーびー」って歌ってます。良いわ―。音の数も少ないし、派手な演奏もしてないのに、なんでこんなに良いんでしょ。2番までしか無いから1分50秒。良い長さだ。


#3.醒めた火事場で
スネアのリズムに乗せて、低いキーボードとピポピピポキーボードが暗いメロディを弾きます。きちんとした演奏です。前2曲みたいに適当ではありません。てか、ドラムも別の人叩いてんじゃね?と思ってしまうほどキチンとしてます。ボーカルも音程を完璧に取って歌ってます。普通に上手いし感傷的。なんだこれ同じバンドか?と思うくらいキチンとしてます。何故か途中、急にキューピー三分クッキングみたいなのから、アルプスの少女ハイジみたいな流れがありますが、それでもキチンと曲として完結している所が凄い。


#4.日が朽ちて
初聴きで「出会えて良かった」と思わず思ってしまったほどに名曲。主に単音で弾くギターとボーカルだけで構成されている曲なんですが、とにかく息吐きながら呟く様なボーカルが凄い。寂しげなAメロの後、注目するはBメロです。一回演奏が止まり、ギターが静かにジャカジャカ弾く中のボーカル「さろんのぽーとれーとをすりぬ けー、、、、まちわびるしろしょうぞくのおん  なー、、、」とにかくAメロまでのリズム無視とタイミングもつかめないしボソボソだしギターと合って無いしで、一周まわってめっちゃカッコいい。これは痺れる。何だコレ、よく思いついたなと感心。そしてサビ「こーのー世界 こーのー世界 こーのー世界 素敵にモノクロ」焦らせる焦らせる。もう完璧。使ってる楽器とか技術が凄い訳じゃ無くて、言うなれば「工夫」「アイディア」「やったもん勝ち」の、この感じがまさにニューウェイヴで大好き。


#5.すべて売り物
突っ走り4ビートに超早口ボーカル、パンクなギター、シンプルなベース、ピーピーシンセが絡み合う名曲。もうね、まさにパンク・ニューウェイヴバンドそのものです。絶対みんな大好き。俺も大好き。サビもタイトル「すべて売り物!!すべて売り物!!」と連呼するだけ、そう言うの好きなんです俺。その後、間奏ではスネアの連打に合わせて掛け声かけるんですが「へイ!へイ!ヘエエイ!!ヘアイェイ!ヘイヘイ!ヨー!!」とかなんとか適当なのがかなり高めのテンションで続けられます。マジで何この先駆け感。かっけぇ。終わり方は「えぬおーだぶりゅえいちいーあーるいー とぅ Stop!!」でビッシと終わります。完璧。この曲はキノコホテルというバンドがカバーしてます。


#6.Essay
今度はギター・ベース・ドラムはキチンとしてます。重いですがメロディアスな内容をしっかり演奏しています。ずっしりしてます。ボーカルもしっかり歌ってます。針金のような音のキーボードだけ微妙にメロディに合ってんのか合って無いのか分かんない演奏してます。なんなんでしょう、頼り無い後輩の演奏が上手い具合にプラスに作用しちゃいました見たいな感じです。しっかりしたバンドと外側で騒いでるシンセって感じの曲でございます。


#7.i was chosen
スローテンポのドラムに乗せて低いキーボードとベースがメインでずっしりと重く暗い演奏をしっかりする曲です。また低いキーボードが悲しげなメロディを綺麗に弾くんですよ。ホントしんみり。てか、何よりこの曲で特徴的なのはボーカルが英語だと言うこと。尚且つ上手いこと。更に綺麗。やっぱりちゃんと歌えば上手いんだなって思わされること間違いなしです。もう、本当にね、声と曲がマッチし過ぎて、どっかのアメリカの暗い曲みたい。


#8.転機
ピアノとギターとボーカルのみで歌われる、暗く綺麗な曲。伴奏に合わせて歌うような感じなのにどこか暗い。そして最初は綺麗だったのに途中からギターがズレてくる。で、変なんなっちゃったなと思った頃には曲終わってる50秒しかないから。


#9.フランクに
#5.と並ぶ、アルバム内2大パンクニューウェイヴソングです。大好きとしか言えない。フロアタムメインの8ビートドラムに乗せて演奏されるギターにシンセにベース。ガンガンです。そして特徴的なボーカル。Aメロ「ものをひ↑ろえばはきけがするし、ろうかをある↑けばたちくらみ、かがみをみ↑るとみみなりするし、しずかになるとのいろーぜぎみ」この平坦からの急な裏声の連続。もうまさにニューウェイヴな歌い方で痺れます。ひゃー。良過ぎる。で、謎のタム回し&下がるベースソロを経由してサビ「いまさらながらにいまわしいけどいまだにいまいましいあたり、うえてうえたうえにはうえがあるーしたってしたったしたにはしたがあるー」これ音程ずっと一緒で、尚且つ投げやりなの。もうめちゃめちゃめちゃ良いです。この曲大好き。


#10.夢遊の少年
ボーカルがメインで、後はゴムを弾いているようなギターのみ。なんというか、平安時代の毬つきの歌みたいな感じ。あとは御経とかそんな感じ。1分だからすぐ終わっちゃう。一番「戸川純ちゃんぽい」と思ったのはこの曲。


#11.ローレライ
金属音が鳴り響く中、ベースのダークなフレーズが繰り返されます。クリアなキーボードが単音を自由にポロンポロン弾いてます。ギターも適当に単音を弾いてます。ボーカルは演奏無視のレベルで投げやりでテンポもメロディもオール無視して短いフレーズを延々歌ってます。一見すると、ただの不協和音。でもよくよく聴くと.....なんか「グーチョキパーで、グーチョキパーで何作ろう?何作ろう?」入って無い?気のせいか。この曲も#1.同様に6分半です。雰囲気も似てるし対になってる曲なのかな?


この他にライヴ音源が三曲入ってます。

#12.Aunt Sally(LIVE)
何だ!演奏もボーカルも力強いし勢いもあるぞ!!普通に上手し!!

#13.cold cold(LIVE)
戸川純ちゃんの「踊れない」とプラスチックスの「CARDS」が混ざったような曲。可愛いニューウェイヴ曲なので音源が欲しいなー。

#14.ローレライ(LIVE)
金属音は何で出してるんだろう?シンバルじゃ無さそうだが。てか、少しCDよりは曲っぽいな。生々しい。



総評:もうこのダーク感・素人感・投げやり感・工夫感すべてが完璧。オリジナルアルバムがこれしかないとか残念過ぎる。これは良い買い物をした。
 

 


2017.07.25 Tuesday

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